大正時代の庁府県
樺太から沖縄に置かれた都道府県の前身
大正時代の庁府県
樺太から沖縄に置かれた都道府県の前身
高橋是清 [著]
2010.7 四六判 / 128頁 ISBN: 978-4-88469-655-9
戦争体験とは、強烈極まりないものである。肉親や親友を失った悲しみが、60余年で癒えることはない。先の大戦を生き抜かれた方々にとって、終戦とは、ある意味つい最近の出来事である。ある人は、自らの悲惨な経験を忘れようと努め、またある人は、当時の国家選択を責める。
しかしながら我々は、敗戦国の国民として、時として感情に流され、先人方が築き上げた明治以来の文物を必要以上に否定してはいないだろうか?
2009年は、『樺太が島であること(間宮海峡)』が発見されてから200年目の節目の年であった。このことは、あまり話題にならなかったようであるが、今からでも遅くはない、事実上48番目の県であった『樺太庁』の歴史を顧みるのも良いかも知れない。
~「あとがき」より~