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細切り寒天健康法

ボケや生活習慣病を防いで100歳になってもイキイキ生活!

細切り寒天健康法

細切り寒天健康法

ボケや生活習慣病を防いで100歳になってもイキイキ生活!

鶴見 隆史 [著]

2019.8  46判 / 240頁  ISBN: 9784884699666

1,650(本体1,500円)

数量:

腸を元気にして健康寿命を延ばす
超簡単な切り札「寒天」のすごい力とは!?

現代人の体の不調は食物繊維不足が原因。
快便生活でハッピー長寿!


望ましい腸内環境とは、すなわち「善玉菌が優位な腸内細菌バランス」のことですが、
そのために私たちが心がけるべきことは、それほど難しくありません。
食物繊維をたくさん摂ること。突きつめれば、それだけなのです。

毎日、食物繊維をたくさん摂るほど、生活習慣病や認知症は遠ざかり、
高齢化社会で誰もが望んでいる健康長寿が近づいてきます。
食物繊維の宝庫である「寒天」をどんどん食べて、
快便と健康を手にしていただけたらうれしく思います。

(「おわりに」より全文掲載)

食物繊維不足の日本人へ

今回のテーマは、いわば、食物繊維食の素晴らしさと必要性です。
食物繊維食は20世紀に入るとすっかり失われてしまいました。
ドイツのミュンヘン大学の生理学教授のカール・フォン・フォイトが1880年頃に「動物性たんぱく質(肉)を1日105グラム食べると健康になる」などと言い出し、肉食を広めたからです。
アメリカ人の弟子のW・アットウォーターは、アメリカに帰って農務省長官(今の農務大臣)になり、この考えをアメリカ人に広めました。
アットウォーターは、動物性たんぱく質は1日125グラム食べると健康になると、さらに増やして言い、国民に号令をかけました。1902年のことです。
125グラムの動物性たんぱく質とは、ステーキなら600グラム以上という凄まじさです。
しかし、農務省長官の言うことは正しいと人々は思ったのでした。そして次第に、アメリカ人は徐々に肉食が増えていきました。
その結果、アメリカでは1920年を過ぎてから、心臓病、がん、脳血管疾患、糖尿病が急増していきました。

1977年1月、いわゆるマクガバンレポートが発表されました。
この報告は5000ページにも上りましたが、結論は、アメリカ人の病気は食原病。
あまりにも動物性たんぱく質や動物性脂質が多過ぎる。あまりにも砂糖菓子が多過ぎる。
あまりにも野菜やフルーツが不足している。あまりにも食物繊維やビタミン、ミネラルが不足している。
アメリカ人は20世紀初頭の食事(肉の少ない植物食)に戻るべきだ。先進国ほど異常で不自然な食生活をしている。クスリで病気は治らない。でした。
このマクガバンレポートから、アメリカは少しづつ変わっていきました。
ベジタリアン運動やノースモーキング運動が始まったりしたからです。
マクガバンレポートは、発表された当初は心ない団体や組織に揉み潰されそうになりましたが、少しづつ評価は回復していきました。
1993年のチャイナスタディの発表以来、牛乳、チーズの害が判明し、牛乳を健康飲料とうたってはいけないとした法律ができました。
そのためか最近はニューヨーク市では牛乳は全廃状態になり、ミルクスタンドから姿を消し、
かわりにアーモンドミルクやソイミルクやココナッツミルクやカシューナッツミルクなどが置かれて売られているそうです。
また、最近、カリフォルニア州では、公立病院、老人ホーム、入院施設のあるクリニック、刑務所、空港、演奏会場、映画館は、
ヴィーガン食(完全ベジタリアン食)を作っておいて提示し選択させなくてはならない、とした法律までできました。
ハンバーガーも、UMAMIバーガーをはじめ、マクドナルドのマックアローチキサンドウィッチのように、
動物性抜きの大豆やそら豆でできたハンバーガーまで出現しました。
ヨーロッパもいわゆるヴィーガンブームが根づきだしました。と言うよりアメリカ以上のヴィーガンブームが到来しつつあるらしいのです。

世界は、かように、どんどん、植物を食べようになっていきました。
なぜ植物食(ヴィーガン)が良いのか? 動物性が悪いのか?
やはり、人間の病気は活性酸素が原因だからでした。
活性酸素は体を酸化させ、腐敗させるものであり、人間は、活性酸素を退治する生活をしないと病気になるのでした。
活性酸素を退治できるものをスカベンジャーといいますが、スカベンジャーは、動物性食物には全くと言っていいほどなく、ほとんどは植物性食物に存在していました。
動物性たんぱく質摂取は、むしろ活性酸素を大きく増やす悪因子だったのです。

植物性食物の特色には、次のものがあります。
1坑酸化物質が多々ある(坑酸化物質は、酵素、ファイトケミカル、ビタミン、ミネラル他)。
2食物繊維が豊富。
この2つがないものを食べ続けていったら、必ず早々に病気になります。
それゆえに、人間は植物を中心に摂る必要があるのです。

今回は、この二大病気退治物質のうち、主に食物繊維にターゲットを絞って書いた本になりました。
皆様はいろんな食物繊維を食べているとは思いますが、それでも足らないと私は思います。
大便は、1日400グラム以上も出していれば、まず、がんになどなりません。
しかし、1日400グラムどころか、100グラムも出ない人もいくらでもいます。
100グラムしか出なければ、本当に早番がんか、心臓病になります。
そういってよいほど、食物繊維による大便出しは必要なのです。
動物性食物の中で、唯一必要とされている魚でも、全く食物繊維はありません。ですから、寿司などをたらふく食べれば、やはり食物繊維不足は免れないのです。

今の日本人は、食物繊維不足の人だらけです。平成元年から現在まで、野菜摂取も食物繊維も年々低下しているのは統計で明らかです。
私は、かような食物繊維不足の日本人にてっとり早く食物繊維を摂る秘訣を提示させていただきました。
それが、細切り寒天や粉寒天を毎日食べることです。意外と安く、比較的手に入りやすいのも助かります。また、簡単に調理できるのも助かります。
もちろん、寒天ばかりを食べていて、健康になる、などと言うつもりは毛頭ありません。
坑酸化な食材ももちろん必要なのです。
しかし、とにかく、日本人に食物繊維が不足している昨今、細切り寒天と粉寒天の併用ほど健康に向けて有利な食材はないと思います。
どうか、一度、寒天に眼を向けていただきたいし、取り入れていただきたいと念願する次第です。

1章 伝統食・寒天こそ健康長寿とPPKの切り札
寒天を食べたら便がどっさり出て頭痛、肩こりが解消
万病に効く鶴見式食事法の「影の主役」も寒天
長野の例に見る、食事と健康長寿の密接な関係
日本一の長寿県・長野は「寒天」の製造でも日本一
「寒天」と「ところてん」は同じもの?
寒天は、いつ頃、どのようにできた食べ物?
寒天ほど食物繊維の豊富な食材はほかにない
寒天の水溶性食物繊維アガロース

第2章 生活習慣病を撃退する食物繊維のパワー
高い血圧を下げて安定させるパワーがある
血糖値の急上昇を防いで糖尿病を予防・改善する
血中コレステロールのバランスをよくする食物繊維
食物繊維の摂取が多いほど、やせて、きれいになる
毒素の発生・吸収を抑え、体外への排出を促す食物繊維
肝臓、腎臓の負担を減らして老化を予防する
毎日の食卓にもっと食物繊維を!

第3章 現代人の健康の切り札「細切り寒天健康法」
寒天を1日8グラム以上食べよう!
市販されている寒天の形は主に3種類
細切り寒天(糸寒天、細寒天)の基本的な使い方
棒寒天(角寒天)の基本的な使い方
粉寒天の基本的な使い方
【細切り寒天健康法ステップ1】簡単な寒天レシピ
食物繊維の多い食材と合わせて「スーパー高繊維食」に
【細切り寒天健康法ステップ2】鶴見式調味料
食物繊維に加え、酵素を体に取り入れる!
寒天健康法を実践すると「ここ」が変わる!
【細切り寒天健康法ステップ3】鶴見式玄米食
【細切り寒天健康法・番外編】プチ断食
腸を掃除するプチ断食がもたらす、すごい健康効果
初めての「プチ断食」は半日または1日コースで
月に1~2回、体を掃除する「プチ断食」週末コース

第4章 食物繊維が生み出す腸内のミラクル物質「短鎖脂肪酸」
意外と知られていない食物繊維の正体
栄養素は分子の大きさによって性質が変わる
食物繊維を消化して大きな体に育つ牛の秘密
食物繊維から生まれる「短鎖脂肪酸」とは
私たちの腸内細菌も「短鎖脂肪酸」を作っている
最近わかってきた腸内日和見菌の「代理戦争」
腸内環境を改善すれば「免疫力」がアップする
短鎖脂肪酸こそ腸の働きを支えるスーパー栄養素
寒天を食べて短鎖脂肪酸を増やすのが健康の早道

第5章 現代の日本人に難病が増えた原因は食物繊維不足
食物繊維の少ない食事は日本人の体質に合っていない
食物繊維の摂取が減ったから「腸の難病」が急増した
花粉症やアトピーも食物繊維の不足が原因
健康の大敵「血液ドロドロ」とはどういう現象なのか
食べ物が体内で引き起こす老化現象「糖化」
糖尿病の指標HbA1cは赤血球の「糖化」を示している
AGEを多食するようになって老化が促進されている
血糖値を急上昇させて糖化を促す高GI食
最近話題の「血糖値スパイク」(インスリンスパイク)はなぜ怖いのか
万病の元「血糖値スパイク」(インスリンスパイク)を食物繊維で防ぐ
大腸がんがなくなる食物繊維摂取量とは?
日本人は排泄がおろそか

第6章 健康長寿の大敵――間違いだらけの戦後栄養学
健康に生きるための原則はシンプルである
シンプルな話を複雑にしてきた現代の栄養学
「栄養学的にバランスが取れた食事」の大間違い
アメリカではとうの昔に否定されている「たんぱく質神話」
動物性たんぱく質の多食が病気を増やす理由
「うんち」から食事内容の偏りを判断する目安
人体にとって肉は「発がん物質」ですらある
牛乳を飲むと骨粗しょう症が増える

第7章 知っておいてほしい 健康をつくる原理・法則
現代医療は病気の原因を無視している
薬は腸内細菌を殺して免疫力を下げてしまう
「因果」の法則に沿って生きれば健康になれる
もともと人間の食事は「菜食型」だった
人間の体を木にたとえれば、腸が「根っこ」
体の根っこから健康になるのが「寒天健康法」である